2025.01.23
- 取り組み
定期的に目標を見直す デイケアでのリハビリテーション会議とは
デイケア施設では、ご利用者の身体状況やご自宅での生活状況を評価・共有し、課題とやりたいこと(目標)の実現に向けてどのようなリハビリを実施していくかを話し合うリハビリテーション会議を定期的に開催しています。

デイケアとは…
要支援・要介護と認定された方がご自宅から通いながらリハビリテーションや食事・入浴といった日常生活上必要なサービスを受けることができる施設。病院や介護老人保健施設などに併設されており、友志会グループでは栃木県南部・茨城県西部にて6か所を運営している。
リハビリテーション会議
リハビリテーション会議には、ご利用者(必要に応じてご家族)、医師、リハビリスタッフ、担当ケアマネジャーが参加し、それぞれの視点から評価をしています。デイケア利用開始から6ヶ月間は月に1度、それ以降は3ヶ月に1度のペースで実施をします。

話し合われる内容
では、会議ではどのような話し合いが行われるのでしょうか。
まずリハビリスタッフから、現在のリハビリ内容や目標に対しての進捗状況をご本人にお伝えします。そして、ご本人の希望や在宅生活で困っていること、同席するケアマネジャーよりご家族が不安に感じていることなどの情報を提供いただいたうえで、その解決方法を提案していきます。必要であれば生活行為向上リハビリテーション※を行い、よりご希望に沿ったリハビリ内容を取り入れていくこともあります。
身体機能が向上してきた場合は、
「次はここまで歩いてみましょう」
「ご自宅で○○ができるようになってみましょう」
など目標の再設定を行い、そのためにどのようなリハビリを行っていくのかを検討していきます。
ですが、できることが増えてくると、本人が「これもできるだろう」と思い、ご自宅で転倒するなどのリスクが発生することもあるため、今できること・まだ気を付けなければいけないことの境をしっかりと伝えることもこのリハビリテーション会議では大切になっています。
※生活行為向上リハビリテーション
カラオケに行きたい/畑仕事をしたい/電車に乗りたいなど、より具体的な内容に沿ったリハビリテーション。実際にその現場にリハビリスタッフが同行し、リスクの確認とアドバイス、今後のリハビリ内容の検討などを行う。


リハビリの説明の後は、医師から説明と健康上の変化がないかの確認、そしてご本人からリハビリ計画が計画書通りで大丈夫であるか同意をいただきリハビリ会議は終了となります。時間はお一人10分ほどです。
実際にリハビリ会議に参加されたご利用者にお話をお聞きしたところ、
・普段は誰に相談すればいいのか分からない身体のことや、やりたいことをどうしたらできるようになるのか質問できるのでありがたい。
・自分の今の状態が分かるいい機会。活力に繋がるので毎回心待ちにしている。
などの感想をいただきました。
会議には医師が参加しているため、薬や病気のことなど、不安に思われていることを、より詳しく聞くことができる良い機会にもなっているようです。
リハビリスタッフより

リハビリ会議は、ご利用者の在宅生活の状況について、ご本人、ご家族、ケアマネジャーから情報をいただき、より生活に即したリハビリテーションを提供するための情報共有の場であると考えています。専門職から見たご本人の能力と、ご自宅での生活がうまくつながるよう、リハビリ会議が多職種連携の為の架け橋となれるように心がけています。日々の生活のことやリハビリのことなど、何でも気軽に聞いていただけると幸いです。
最後に
ご利用者の在宅生活を支えていくためには、施設内でのリハビリに留まらず、リハビリ以外の施設での過ごし方や、自宅での様子、ご本人・ご家族の思いを考慮したうえで、目標の定期的見直しが大切になってきます。
そのためにご家族・関係事業所の皆さまにご協力をいただきながら、効果的なリハビリ会議を開催し、ご利用者の在宅生活を支援していきます。
(取材 友志会 鈴木 令和7年1月)