2025.07.31

  • 取り組み

「食べること」についての基本研修会を開催しました

 誤嚥(ごえん)や窒息といった食事中の事故は、介護施設内において特にリスクの高い事故のひとつです。
そのため今回、当法人の介護施設で働く職員を対象に「食べること(摂食嚥下)についての基本研修会」を開催し、安全にお食事をお召し上がりいただくために気を付けることを改めて学びました。

私たちは普段何気なく食べること(摂食嚥下)を行っていますが、意識的に考えてみると次の順序で食べ物を飲み込んでいます。

  1. 食べ物を認識し、口に運ぶ
  2. かみ砕いて、飲み込める形に整える
  3. 咽頭(ノド)に送り込む
  4. 「ゴックン」と飲み込んで食道に送り込む
  5. 食道を通り胃に送り込む

このうちのどこかで問題があると摂食嚥下障害となり、誤嚥や窒息、低栄養などのリスクにつながってきます。

誤嚥とは本来食道に入るべき食物などが気管(気道)に入ることを言います。

老化や脳血管疾患などの後遺症などによって、嚥下機能や咳をする力が低下することで、口の中の細菌や食べかす、胃液などが誤って気管に入ってしまい、誤嚥性肺炎を引き起こすことになります。

誤嚥性肺炎は日本人の死亡原因の第6位であり、特に高齢者の場合死亡率が高くなる傾向がある疾患です。
発熱や咳などの症状が出ますが、高齢者の場合、元気がない・食欲低下・せん妄など、一見嚥下が原因ではなさそうな症状が出ることもあります。そのため、普段から誤嚥性肺炎ではないか?と観察することが大切です。

石橋総合病院広報誌 LinkVol.25より

この誤嚥を防ぐためには

  • 食形態、増粘剤(とろみ剤など)の使用
  • 姿勢
  • 咽頭(ノド)の残留物の除去
  • 食事ペース
  • 一口量

などの確認と改善が必要です。

当法人では、ご利用者ごとに食事チェックシートを作成し、職員全体でリスクを共有しています。

研修の途中では実技を交えました。
食事介助を介助者が立ったままで行うと、ご利用者の顎があがり誤嚥のリスクにつながります。常日頃から気を付けていますが、改めて自分たちで食べることで再認識をしました。

今回は摂食嚥下や誤嚥性肺炎を防止するための基礎的な研修となりました。
嚥下の問題はひとり一人異なるため、研修内容は現場では多職種が広い視野で観察をすることが大切です。
今回の研修で学んだことを現場に持ち帰り、ご利用者お一人おひとりが安全にお食事をお召し上がりいただけるようケアを続けていきます。

(取材 友志会 鈴木 令和7年7月)